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Hole - Celebrity Skin
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待望の再発は毎度毎度おいしいところをライセンスし、再発しているオランダのMusic On Vinylから。
2011年にPretty On The Insideは再発されていたものの、肝心のセカンドLive Through ThisとこのCelebrity Skinはないままだったので、ライセンスの関係じゃないかと話をしていたところへ再発の知らせ。
ようやく届いたのですが残念ながらカラー盤ではなかったです。

内容については何も書く事ないと思いますが、解散前の最後のアルバムで復活後のアレはなかったことにしたいぐらい。
Celebrity Skinがリリースされた当時僕はちょうど20歳で、某アパレルショップで働いていた頃。
今みたいにレコードばかりを買うってこともなかったので当然のように日本盤のCDしか持っておらず、その後中古でもなかなか見かけることもなくここまで来てしまいました。
僕も若かった事もあってこのアルバムの本当の良さみたいな部分はわからないまま、なんとなくでしか聴いていなかったのですが、アレから15年も経つとそれなりに耳に入ってきた音楽の種類も数も多くなり、また違った観点で聴けるようになるんですね。
それで改めて聴くとメジャーでお金をかけなきゃできなさそうなプロダクションの質の高さみたいな、曖昧だけどお金のかけ方が顕著に出るところに耳がいき、それの良さがわかってきたんじゃないかなぁと。
そういう意味でいいタイミングで再発きましたね。

1曲目はアルバムのタイトルでもあるCelebrity Skinで、これはもう疑いようがないほどの名曲と思うのですが、他にもAwfulだったりMalibuだったりいい曲が。
前作Live Through Thisと明らかに違うのは、テンポの遅い曲ではっきりしてますね。
最早同じバンドかと思ってしまうほど。
これは当時も今も変わらず驚くポイント。



まぁとにかく名盤ってことで。


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by soundfreak1978 | 2014-03-07 20:48 | all music i love
#Liner notes for The Eames Era - Heroes + Sheroes
いよいよ彼らをこんなふうに知ってもらえる時が来た。僕は今、正にそんなふうに思う。
The Eames EraはルイジアナのBaton Rougeという街のルイジアナ州立大学で出会い、結成された。メンバーは、Ashlin Phillips (Vo), Greg Gauthreaux (Dr), Brian Waits (Ba), Grant Widmer (Gt), Ted Joyner (Gt)の5人で、このうちAshlinを覗く4人はThe Double Zeroesという名前で活動するも誰も歌えないということに気づき、友人の友人であったAshlinを招き、バンド名もThe Eames Eraに変えて本格始動することになる。2002年のことであった。
2003年には3曲のデモをレコーディングし、地元Baton Rougeのインディペンデント・レーベルC-Student Recordsとサイン。2004年4月にはここから名曲"Could Be Anything"のシングルをリリース。追ってこの曲を含む"The Second EP"をリリース。"Could Be Anything"はAbercrombie & Fitchのウェブやテレビ番組での起用、カレッジラジオでのオンエアも手伝いスマッシュヒットとなった。その後、大学を卒業した彼らはデビュー・フルレングス"Double Dutch"を同じくC-Studentからリリース。この週に運悪く、あのハリケーン"カトリーナ"の救援のための軍のトラックと事故に遭い、その年の11月に組まれていたリリースツアーのキャンセルを余儀なくされる。

その事故から快気し、今ここに"Heroes + Sheroes"が届けられることになった。

現在、MySpaceを始めインターネットを通して試聴ダウンロードできる音源が多数存在するため、The Eames Eraの楽曲を耳にしたことがある人もいるとは思うが、そうでない人のために、彼らの楽曲についても少し触れてみたい。
先ほども書いた名曲"Could Be Anything"を初めて聴いた時、僕は所謂ポストパンクを中心に聴いていた為、とても新鮮な印象を受けた。軽快に鳴らされるスネアとともに刻まれるギターのカッティング。そこにAshlinの甘くて爽やかな声が乗り、なんだか懐かしい気分になり何度もリピートしていた。自然と踊り出してしまうポップネス。「5人がそれぞれ異なった場所から、いろいろな影響を少しずつ受けてるんだ。何か一つが絶大的な影響を及ぼしているなんてことはないんだ」とベースのBrianが答えてくれたように、どこかで聞き覚えがあるようなフレーズがところどころで顔を覗かせる。しかしそれは模倣や個性の埋没ではない。いろいろな影響を彼らは彼らなりの方法で吸収し昇華させている。「君が聴いたことがないであろうたくさんのバンドを一緒にプレイしてきたよ。その中でThe Orange BandやThe Rosebudsは大好きなバンドだよ」という答えからも様々な音楽に触れてきたことが伺える。在り来たりな言い方しかできないけれど、やはりそうなのだと思う。
パッと聴いた印象ではどうだろう、Rough Tradeからソロでのリリースもし、今やUSインディなんて枠には収まらない活動を展開しているJenny Lewisがボーカルを務めるRili Kileyを思い浮かべるのかもしれない。それは彼らから影響を受けているとかいうことではなく、同じ様なバックボーンを持ち合わせているだけのことだろう。きちんとThe Eames Eraの音楽に耳を傾けてみればはっきりと彼ららしさというのが見えてくるはずだ。

さて、肝心の本作について触れてみようと思う。"The Second EP", "Double Dutch"はバンドのデビューに相応しいインパクトと粒が揃った楽曲で溢れていた。しかしそこにはまだまだ未知なる可能性を秘めていたのは当然のこと。多くのバンドが苦しむセカンドアルバム。The Eames Eraにとっては本作がそれにあたるわけで、どうなるのか楽しみにしていた。もちろん彼らのようなバンドが豹変するなんていうのは考えられないし、極端に悪いものを作るというのもあり得ない話で。じゃあどんなのが出来上がるか?
答えはこのCDを最後まで聴けば自ずと出てくるんじゃないだろうか?
それは何か?
元々持ち合わせているポップネスはそのままに、ライブやレコーディングで培ってきた新しい種を見事に開花させている。それはメロディラインに、ギターのカッティング/リフに、ベースとドラムのコンビネーションに、顕著に表れている。ここにはThe Eames Eraという個性がしっかりと確率されている。
冒頭のLittle Brotherから、すぐさまそれは伝わってくる。あっという間の2分半が終わると間髪入れずBoth Hands Fullが始まる。そこにはThe Eames Era流スタンダードポップスの世界が広がる。前作までには無かったタイプの崩れたギターのフレーズをさらっと聴かせるBenjaminやCopious。"La la la..."というコーラスが印象的なLast To Know。これも今までありそうでなかった感じの曲。ミニマルで少しエレクトロニカな印象も与えてくれるNC17, Cash Register, いくつかのインタールード的楽曲群も彼ららしさを損なうことなく表現されている。そして本作からのリードトラックで、MTVの"I'm From Rolling Stone"のテーマ曲として抜擢されているWhen You Were A Millionaireは間違いなく本作のハイライトであり、現在のThe Eames Eraを象徴する一曲であると思う。この曲では今の彼らのテンションそのものが溢れている様に感じられる。そしてI Am A Thingはまるでパーティの終わりの様に、にぎやかなのだけどどこか寂しげな雰囲気を醸し出し、最後はバンドが演奏を止めた後のノイズが鳴り響く。

さて、いろいろ書いてみたけれど、やっぱり音をちゃんと聴いて欲しいので、この文章を閉じたら、ステレオのボリュームを上げて何度も何度も聴いてもらいたい。

余談ではあるけれど、このアルバムのタイトルであるHeroes + Sheroesは何か意味があるのかとBrianに尋ねたら、「僕たちのバンド、音楽とは直接なんの関係もないよ。ただこの言葉の響きが気に入ってるんだ」とのこと。"Sheroes"はもちろん造語である。これはカトリーナの被災後にニューオリンズのRay Nagin市長が行ったスピーチの中に登場したものだという。HeroineはドラッグのHeroinを想像させることからこの単語が造られたとのこと。そんなエピソードもこのエヴァーグリーンな音にピッタリだと思わずにはいられない。

May 5, 2007






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by soundfreak1978 | 2011-05-09 16:51 | all music i love